本年3月26日に上場したサイバーセキュリティクラウドが、この環境下でも暴騰した。現在は高値からはかなり下がった感があるが、まだまだ割高であろう。
一時期45,050円の高値をつけ、時価総額は1,038億円にも膨れ上がった。上場時の公募価格が4,500円、時価総額103億円、予想PER73.26倍とかなり割高のイメージもあった。現在は2万円を切る株価まで下がったが、まだ割高の印象がある。わずか売上高8億円の会社が時価総額1000億円とは。
(単位:百万円)
決算期 |
2017年12月期
(実績) |
2018年12月期
(実績) |
2019年12月期
(実績) |
2020年12月期
(予想) |
売上高 |
246 |
488 |
816 |
1,126 |
営業利益 |
△ 42 |
△ 29 |
143 |
179 |
経常利益 |
△ 46 |
△ 27 |
141 |
166 |
純利益 |
△ 52 |
△ 27 |
153 |
140 |
過去にも上場直後に異常に株価が上昇した企業がある。思い出されるのは、JIG-SAW(3914)とFFRI(3692)。ジグソーはサーバー自動監視システムであったが、当時はIoTを全面に出した。FFRIもネットセキュリティ。ジグソーは公募価格ベースで時価総額76億円であったが、1500億円以上の時価総額となったが、その割高を指摘する
レポートも出た。上場した2015年12月期売上高688百万円、経常利益144百万円が、2019年12月期売上高1,797百万円、経常利益617百万円まで成長しているのは立派だが当時の株価が高すぎた。
FFRIは公募価格ベースで時価総額26億円で上場。こちらも2015年には1500億円に。2015年3月期売上高863百万円、経常利益192百万円予想の会社であった。2019年3月期売上高1651百万円、経常利益282百万円とこちらは少しだけ増益。
たまたまかもしれないが、売上高一桁億円の会社がなぜ1000億円もの評価されるのか。当然にそのような会社は修正される。IPO直後の高値掴みには注意しましょう。